「感染症と健康管理」
ダウンロードは170726金成先生
講師紹介
金成 千鶴(かなり ちづる)
医療法人財団青溪会駒木野病院看護部看護部長
演題
「感染症と健康管理」
日時
平成29年7月26日(18:30~20:30)
会場
日本生命八王子ビル 研修室
感染症とは
- 感染:ウイルスや細菌などの「病原微生物」が体内に入って増殖した状態。
- 感染症:病原微生物によって生体防衛反応(発熱など)が引き起こされたいわゆる発症・発病した状態
- 感染していても発病する人と発病しない人がいる。
本人の抵抗力が落ちたことなどが原因で常在菌(ヒトのからだに日常的に生息する最近)が引き起こす。
免疫とは
外から体の中に入ってきた異物を「自分でないもの」と認識して退治する働きのこと。
自然免疫:抗原(ウイルスや細菌)が体に入ると免疫細胞が戦って抗原をやっつけるが、免疫力が落ちていると抗原に負けてしまう
獲得免疫:元々ないものを体が覚えて抗原と戦う。
白血球のなかに免疫細胞があり、マクロファージ、好中球やナチュラルキラー細胞のことをいう。
免疫機能がうまく働かなくなると身体の抵抗力が低下して感染症にかかりやすくなり、治りにくくなる。
- 免疫を下げる原因として
- ①加齢②偏った食生活③ストレス④不規則な生活⑤薬の飲みすぎなどがある。
- 感染を予防するために
- ①手洗いをしっかりする②うがいをしっかりする③咳エチケットをする④共有タオルは避ける⑤予防接種はできるだけ接種する⑥休養をしっかりとる
- ことが大事である。
冬場の乾燥は、のどや鼻の粘膜が乾燥するためにウイルスが増える。
- 健康管理
- 笑えば笑うほど免疫力は上がる:1日100分笑う
質の高い睡眠:夜10時~深夜2時の間で深い睡眠をとる
ストレスを溜めこまない:前向きな気持ち
低体温は防ぐ:36.5℃はキープし冷えを予防
薬は医師に相談する:薬の量と種類を見直す
運動:軽い運動、ウォーキング・ストレッチ
規則正しい食生活
- 笑えば笑うほど免疫力は上がる:1日100分笑う
代表的感染症
- インフルエンザ
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- 2日程度潜伏期間があり、感染期間は5日ほどである。24時間以内は陽性になりづらく1-5日で陽性になる。薬を飲んで熱が下がっても3日ほどはウイルスを出し続けている。
- 職場の人にうつさないために、熱が下がってから2日間は出勤しない・マスクをする・咳をしたマスクや鼻をかんだ紙は感染源すぐにゴミ箱へ・手についたインフルエンザウイルスは石鹸で死ぬ。手を石鹸で洗い、流水で洗い流す。
- 感染性胃腸炎:ノロウイルス
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- 2日程度潜伏期間があり、症状としては急に嘔吐と下痢が起こり症状の出る感染期間は2-3日ほどである。とてもつらく高齢者や小児は脱水症状になる恐れがある。下痢消失後48時間~最長10日間は感染性期間とされている。
嘔吐物・便に感染力の強いウイルスがいる。汚物の処理時は使い捨てのビニール手袋着用。
ノロウイルスは石鹸・アルコールでは死なない。ハイター(次亜塩素酸ナトリウム)が有効
汚物は広く飛び散っている:汚物を取り除いた床1・5m四方をハイター:キャップ1杯を500mlの水で薄めた消毒薬を撒いて、ふき取る。
手は石鹸で洗いよく水でウイルスを洗い流す。
- 2日程度潜伏期間があり、症状としては急に嘔吐と下痢が起こり症状の出る感染期間は2-3日ほどである。とてもつらく高齢者や小児は脱水症状になる恐れがある。下痢消失後48時間~最長10日間は感染性期間とされている。
予防手段
- 手洗い
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- きちんと正しい方法で洗い残しがないように手を洗う
- マスク
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- 予防のためにも、他人にうつさないためにもマスクは重要
- マスクの着用は鼻からあごまでしっかりと隠す。ワイヤーをしっかり鼻に当て、マスクを広げて着用する。
- マスクにはウイルスが付着している。外すときは手にウイルスが付かないように、耳のゴムの部分をもって外し、すぐにゴミ箱へ処分
- 咳エチケット
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- 病院の待合室のイスが全てが同じ向きに並んでいるのは、向かい合わないことで相手の顔に向かって咳をさせないため
- インフルエンザ予防接種
- 日本が夏の時期に冬である南半球の国で流行っている型から、日本で流行る型を予想してワクチンを作っている。
乳幼児は抵抗力が弱いため予防接種を2回行う。
予防接種をしたからといって必ずかからないわけではないが、かかってしまったときに症状を軽くすることができる。
- 参加者の声
- 感染症にかかってしまうことは仕方ない事ですが、その後の復帰目途等の正しい知識を知れて大変参考になりました。
毎年インフルエンザの予防接種を受けようと思いました。
- 感染症にかかってしまうことは仕方ない事ですが、その後の復帰目途等の正しい知識を知れて大変参考になりました。