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乳がん撲滅を目指して

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講師紹介

栗原 和江氏
NPO法人 くまがやピンクリボンの会 代表理事

日時

平成28年5月30日(13:00~14:30)

会場

日本生命八王子ビル 研修室

日本における乳がんの現状

日本は長寿国なので、老化による病気:ガンに罹る人が多い、3人に一人がガンに罹り、2人に一人がガンで亡くなる、
日本人女性の12人に一人が乳がんを発症し、中年・壮年女性:31~64歳の女性の死亡原因の一位が乳がんで、毎年13,000名の方が乳がんで亡くなっている。

日本の乳がん検診率は低い

35歳から乳がん罹患者が急上昇するが、日本は、乳がん検診率が非常に低い
乳がん検診率が
オランダ88%、アメリカ81%、フランス76%、韓国61%のところ、
日本:34.2%・東京:17.4%・八王子:19.9%
乳がん検診率が50%を超えると、顕著に死亡率が下がるので、検診率を上げることが、乳がん撲滅につながる。

読影には高度な技術が必要

乳がんの検診は超音波:エコー検査、レントゲン:マンモグラブが主流
しかし、特にマンモグラフは脂肪は黒く映るがガンは白く、乳腺も白く映るので、乳腺が発達した乳房の映像から乳がんを発見する読影技術は難易度が高く、Aランクの読影医師の診断を受けたい。
乳がんはガンの中で唯一自己検診ができる。実際に乳がんが見つかった患者は、自分でがんを発見した患者も多い。

男性も乳がんに

乳がん患者の1%は男性、男性にも乳腺はある。毎年800名の男性が乳がんにかかっている。異常を感じたら迷わず医師に相談すること。

1cm→2cmは1.5年

ガンは、がん細胞が発生してから直径1cmまで大きくなるのに10年かかる。
しかし、1cmのガンが2cmになるのに1.5年しかかからない。
精密な検査では0.5cmの小さながんが発見できる。
ガンは小さければ、完治する可能性がきわめて高い。
だから がん検診は、自分がガンだとは思っていない健康な人が受けるべきもの。

乳がんになりやすい人は

・美乳の人は乳腺が発達している。乳がんは主に乳腺のガンなので、美乳の人は乳がんにかかりやすい
・痩せすぎ・太りすぎはガンに罹りやすい。体重管理は必要
・2人に1人はガンに罹る
・女性ホルモンが多い人は乳がんにかかりやすい
・遺伝を原因とする家族性乳がんがある。

自己触診について

乳がんは数あるがんの中で唯一自分で発見できるがんである。

乳がんの発生が多い箇所


図1

ひと月に一度日にちを決めて自己検診をする。生理終了の一週間前後がよい、閉経後の方は自分の誕生日の日にちなど毎月何日と決めて行うのがよい。鏡の前に立ち、両手を上げたり下げたりしてじっくり観察する。・左右の乳房の形に変化はないか?・皮膚にえくぼやひきつれはないか?・発赤、浮腫、ただれはないか?(しこりをつくらない炎症性乳がんは皮膚に色の変化などがでる)・乳頭からにごった赤茶色の分泌液はでていないか?次に仰向けになり3本指(人差し指、中指、薬指)を使って脇の下からリンパや乳腺を辿るようにゆっくりとやや力を込めて乳首に向かって進ませる。(図2)


図2

「のの字」を描くようにして触るのも良い。(図3)
ベビーパウダーなどを使って、滑らせるようにすると調べやすい。


図3

マンモグラフで乳がんを見つけることができない体質の人がいます。

マンモグラフでは乳腺と乳がんはともに白く映る。異常なしには「読影不能」も含まれる
40代女性の9割近く、50代の6割近くが、乳腺が発達した「高濃度乳腺」、自分の乳腺が発達しているかどうかを知っていることが、大切
詳しくは、下記の外部リンクをご参照ください。
マンモで見つからない乳がんを救う「大事な質問」:日経BPヒット総合研究所 黒住紗織




参加者の声
周りの人にも検診を勧めたい。セカンドオピニオンの大切さを感じた
乳がん治療に優れた病院・抗がん剤治療の是非がわかる検査など勉強になった
検診を受けたことが無いので今年から受けようと思った

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